前回は照明をつけましたが明かりをつけるためにコンセントの抜き差しで行なっていました。しかし、さすがにめんどくさくなったので重い腰を上げスイッチをつけることにしました。
電気配線の作業に伴う作業の大部分は電気工事士法により第二種電気工事士の資格が必要です。
材料説明
せっかくなのでかっこよく、そして機能的なものにしたかったのでレトロな雰囲気の露出型タンブラスイッチとコンセントも欲しかったので露出型コンセントボックスも取り付けることにしました。
イメージは地下駐車場などにあるようなメタリックなパイプとスイッチですが金属のパイプは価格が高く加工しにくいので他で代用して塗装します。
まず買った材料を説明します。
スイッチとスイッチカバーです。どちらもネットで購入しタンブラスイッチは約400円、カバーは約260円でした。タンブラスイッチは配線に違いにより種類がありますが購入したのはもっともシンプルな構造で価格が安い片切りタイプです。
このタイプのスイッチは店頭にはあまり売っていないと思います。
こちらはコンセントの方です。近所のコーナンで購入しました。価格はたしかカバーが200円、コンセントが400円くらいだったと思います。どちらもホームセンターには置いてある手に入りやすいものです。三連のコンセントを購入しましたがプラグの形状が大きいものが多いので真ん中のコンセントはほとんど使うことができないのですが二連よりも見た目がいいので三連を採用しました。
これは露出ボックスです。左はホームセンターで400円くらいで簡単に手に入ります。右はネットで1000円程度でした。店頭にはほぼ置いていない特殊なボックスです。
左のボックスはいかにも安っぽいので塗装をして取り付けます。
配線を通すために水道管用の塩ビパイプを使用します。水道管は主に給水に使う径が細いものと排水に使う径が太いものがあります。今回は直径13mmの細いものを使いますがこのサイズ表記は内径のサイズのため外形は20mmくらいあります。値段は200円くらいです。2mを1本買いました。
塗装をするため色は最も一般的なグレーにしました。他には黒やクリアなどがあります。
このくらい厚みあります。
次はパイプを90度曲げるための継手エルボというものです。同じサイズのものならば、付けるとサイズがぴったりなので簡単には外れません。実際の水道で使用する場合は隙間に接着剤を入れ隙間を埋めて水漏れをしないようにします。値段は100円くらいで、7個買いました。他にも45度曲がるタイプもあるので場所によっては使用できると思います。
これはパイプを固定するバンドです。本来は水道用の塩ビパイプを固定するものではありませんがサイズが同じだったため使用しました。ホームセンターで手に入ります。値段は50円くらいで3個買いました。パイプ、バンド、継手は取り付ける場所によって買う数が変わります。
アイアンペイントは古びた金属感の仕上がりになるため新しい明るい金属感にしたい場合は銀色のスプレー塗料で塗装すれば近い色になります。
作業工程
それでは作業工程を説明します。
まず継手エルボにあるサイズや製品マークなどの出っ張りをカッターなどを使って削っていきます。これをしないと塗装しても文字が浮き出てしまい金属感が薄れてしまいます。塩ビ管は結構硬いので気をつけて作業します。
文字を削るとこのくらい変わります。あとでわかりましたが塩ビ管も何社かのメーカーがあるようでメーカーのよって文字の量や厚みが違うので選べるのであれば文字が少ないものを選ぶとこの作業がとても楽になります。ちなみに私が選んだこの商品は文字が多い方でした。
最後にヤスリをかけて表面を滑らかにしておきます。きれいにカッターで取れていれば塗装を厚めに塗るのでヤスリがけはいらないかもしれません。
次に塩ビ管にかかります。サイズを測り必要な長さにカットしていきます。専用のパイプカッターなどがありますが切り口が雑でも問題がないので木材用のノコギリで切りました。
このように切り口が荒いし、外で適当に切ったのでパイプ表面に傷もついてますが塗装をするので問題ありません。
とりあえずサイズがちゃんと合っているか仮組みをしてみました。金属のスイッチボックスのみ固定してあり他のものははめているだけです。
コンセントボックスのほうはこのようになっています。継手を複数使って位置を移動しています。細かい位置は実際に固定するときに微調整します。
塗装
次に塗装をするための目印をつけます。継手にはめる部分に塗装をすると入らなくなる恐れがあるので油性ペンで印をつけます。
精密にする必要はないので一つ付けたら横に並べて同じところに印をつけていきます。
さらに先ほど仮組みした時の順番を自分がわかるように記入しておきます。
このように全てに書いていきます。 印は塗装すると消えてしまうので塗装をしない切り口にも書いておきます。
準備ができたら塗装をしていきます。ここに載っているものを全て塗装します。
アイアンペイントを開けた状態です。開ける前に成分が沈殿しているので思いっきり振りました。薄めずにこのまま筆を突っ込んで塗ります。少し硬めの塗料で塩ビであればそのまま塗ることができますがツルツルしている面は剥がれやすいので心配であればヤスリがけをすれば剥がれにくくなります。ガラスなどの素材の場合は専用の薬品で下塗りをしないと剥がれてしまいます。
とりあえず全部塗りました。乾きは早かったです。継手以外は塗らない面があるのそこを使って立てかけましたが継手は全面塗ったので塗装がつかないようにいらない木材にビスをつけたもので引っ掛けるようにして乾燥させました。
塗料の説明には一度塗りでも大丈夫と書いてあり、遠くから見ると綺麗に塗れていますが実際はこのように下地の色がかなり目立ちます。
最初から2度塗りをするつもりだったのである程度乾いたら2度塗りをしました。画像を見ると色が深い感じになっていると思います。
一度塗りの時は適当に塗りましたが2度塗り仕上げなので金属パイプに見えるように塗りました。わかりやすいように比較しましたが手前左の継手が簡単に塗ったもので右が金属っぽく塗りました。方法は簡単に塗ったあと筆の跡が残らないように毛先でトントンと当てて金属のザラつきを再現しました。
全部同じように塗りました。
コンセントボックスも同じように金属のザラつきを再現しました。意識して厚く塗ってはいないのですが下地の色は全く見えません。
逆にパイプは金属のザラつき感ではなく、実際の金属パイプがパスタのように押し出して作られているようなのでわかりにくいですが縦の線が残るような塗り方をしました。
全てのパーツの塗装が終わったら完全に乾かすために1日おきました。
配線
(第二電気工事士免許が必要です。)
塗装が終わったので上から記入した順番に配線を通していきます
まずは継手エルボから
想定では押し込めばケーブルが勝手に曲がって入って行くと思ったのですが実際はケーブルが硬く全く進みませんでした。手で曲げながら少しずつ通していきました。このことからケーブルはもっと細く柔らかいものを選んだ方がいいです。
継手を三つ経由してやっとまっすぐのところに到達しました。これだけで小一時間はかかりました
ケーブルはパイプ内はそのまま入れれば下のスイッチボックスにいきます。ケーブルを通したら継手をパイプをしっかりとはめて固定します。
スイッチ
ボックス内にを通したら下のパイプにもケーブルを通しておきます。ケーブルが下まで行ったらスイッチを付けるため内部の二本のコードのうちの非接地側である黒のケーブルを切断します。片切りスイッチの場合は必ず非接地側に取り付けます。
スイッチの裏側はこのようになっていて被覆を剥く長さのゲージがあるのでその通りに剥きます。上の配線を右の穴に差し込みます。送りと書いてあるほうは穴が2個ありますが図で書いてあるように内部で繋がっているのでどちらの穴でも問題はありません。送りは下の配線を接続します。
差し込むだけでは固定されないのでネジで固定します。横から見て配線が見えていれば大丈夫ですが見えていなければ被覆をもう少し剥きます。
同じように下の配線も接続をしたらボックスに付属していたネジでスイッチを固定します。
あとはカバーをつければスイッチは完成です。
すでにケーブルはパイプを通っているので先にパイプを固定します。
上の部分のパイプも固定しておきます。パイプは継手の部分が厚いので少し浮いた状態になっていますがバンドもそのまま浮いた状態で固定しました。
上部と同じようにコンセントボックスにつながる部分の継手にケーブルを通すのに時間を要しました。継手を複数使い段差と位置をうまく移動しました。
コンセント
コンセントボックスの固定は後ろの板とネジの関係で貫通しないように内部に板を付けて固定しました。短いネジがあれば必要ありません。
コンセントはスイッチと違い両方のケーブルを切断して接続します。
コンセントの裏側はスイッチと同じように配線のための穴が空いていますがスイッチとは違い2列あります。しかしスイッチと同じように同じ線を同じように取り付ければ問題ありません。先ほどと同じようにボックスに付属しているネジでコンセントを止めます。
カバーをつければコンセントは完成です。電源を壁のコンセントから取っているので大きな電気は使えませんが充電くらいしかしないので問題はありません。
最後にコンセントボックスの下にパイプをつけて、外していたプラグを取り付ければ完成です。
プラグの部分がみっともないですが今後カバーを取り付けたいと思います。
完成
このようにできました。
スイッチを入れるとちゃんと点灯します。
上部はうまく配線が見えないようになっています。(配線は木材の後ろを通っています。)
出来上がりは非常に満足のいく出来上がりになりました。塗装のおかげで安っぽい塩ビパイプには見えずイメージに近いものができました。欲を言えばもう少し白い色合いのほうが金属に近いとは思いましたがなかったので仕方がないです。
次はプラグのカバーを作りたいと思います。